陽はまた昇る


会社の危機を救ったのは、会社が見放した男たちだった。

ストーリー

加賀谷静男は家電メーカー日本ビクター本社に勤める開発技師である。 あと数年で定年を迎える彼に、横浜工場ビデオ事業部への異動命令が下る。
部長職に就くと一年で馘が飛ぶと言われている非採算部門である。
ビデオ事業部員240名の20%の人員削減、それが加賀谷に課せられた社命であった。

"夢"はこの絶望から始まった・・・。

加賀谷は自らの夢を従業員に打ち明けた。「カラーテレビが普及した今、次は必ず家庭用VTRの時代が来る。まだどこも製品化できていないこの商品を我々の手で創る。自分達の職場は自分たちで守るんだ」。無謀と感じながらも加賀谷の言葉は彼らの胸に熱く響いた。やがて従業員達は自らその光に向かって歩き出した。開発プロジェクトチームに選ばれた者は昼夜を問わず商品開発に取り組んだ。ビデオ事業部次長の大久保修は、"サラリーマン人生に夢は不要"と感じながらも加賀谷に触発され偽りの事業計画を立て本社へのカムフラージュと、資金調達に奔走した。残りの者は慣れない営業の仕事に汗し、既存の業務用VTRを売り歩いた。夢に向かって歩いている、その想いだけが彼らを奮い立たせていた・・・。
 そして試作機は完成した。後はこの夢の結晶を世に送り出すだけだ。使う人の為、互換性を最重要課題としていた加賀谷は、周囲の反対を押し切って、今まで全てを費やしてきたこの試作機の情報を、各メーカーに惜しみなく公開するという大胆な行動に打って出た。しかし既に発売されているベータマックスは順調に広まり、通産省も国内統一規格としての調整に乗り出した。加賀谷も万策尽き、夢が潰えようとしていたその時、大久保が加賀谷に呟いた、「大阪に・・・行きませんか?」
 そこには日本家電業界の父・松下幸之助がいる。
 プロジェクトチームが希望を託してこの試作機に付けた名は、Video Home System――VHS。

キャスト・スタッフ

西田敏行
渡辺謙
緒形直人
真野響子
篠原涼子
中村育二
田山涼成
蟹江一平
樹  音


江守 徹
倍賞美津子
國村隼
津嘉山正種
石橋蓮司
井川比佐志
夏八木勲
仲代達也

 


原作:佐藤正明「映像メディアの世紀」(日経BP出版・文春文庫)
脚本:西岡琢也
佐々部清
監督:佐々部清
配給:東映

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